サナララ
- 出版社/メーカー: ねこねこソフト
- 発売日: 2005/04/29
- メディア: DVD-ROM
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おまけも含めてコンプリート。
エロシーンは控えめというかさらりといった感じですがお話は質・量ともに俺は好き。読みやすいし。
これで俺もねこねこ童貞卒業ですね。
以下バリバリネタバレ。
4つのストーリーに、ヒロインと主人公も4人ずつのオムニバス形式でした。
ファーストエピソードはボーイミーツガール。
のっぴきならぬ事情で思いも拠らぬ二人一緒の生活が始まり、惹かれあい、忘却し、別れる。
サナララは全エピソードの中心に「一生に一度の願いをかなえるチャンスシステム」と「そのチャンスを行使させるナビゲーター」というのがあるんですが。
ファーストエピソードは二人の関係性の変化と成長が軸になる感じです。忘却の後に残る「物」がエピローグから次の物語への展開を予感させて秀逸ですね。
で、セカンドエピソードはボーイミーツガール+日常から非日常、そして非日常という感じですね。
幼馴染との当たり障りのない毎日から、それまでとは全く違う繰り返す1週間を過ごし、その非日常で培った「物」がこれまでとは違う恋人と過ごす非日常になる、という個人的に大好きな構成。
これはまぁ、非日常という中で改めて出会う、という小説版TokyoWarの泉と篠原みたいな感じかな。
ああ、あと幼馴染から繰り出されるツンツンっぷりとエピローグのラブラブっぷりがたまりません。
サードエピソードは失われたものに対する哀愁、そして前に進む人たちのお話。
まぁこれはもうすでにヒロインが故人で且つ、チャンスは小さな奇跡であり死者の復活などできないということから来るところですな。
過ぎ去ったものは取り戻せない。だから前に進むしかない。
二人の交流と、二人で一緒にいた証と、そして遺されたものへの去り行くものの言葉。
泣きゲなら復活するのが常道だろうけど。やっぱりこれは物語として去り行くものへの哀惜を描いているから死なないと完成しないんですよね。
そしてラストエピソード。
タイトルであるサナララの意味、そしてこれまでのエピソードの全て(ボーイミーツガール、日常から非日常、そして非日常、失われたものに対する哀愁)を内包して物語は進んでいきます。
総評してよかったと思います。金出したかいはあった!!