種死アストレイ

 改めて読み返したけど。ギガフロートの攻防が白眉かな。

 戦闘もさることながらコーディネイターという問題が出てきて。
 コーディーは外見も調整できる以上、「望んだ外見の子供=デザイナーズベイイビー」ということも出来るわけで。
 そしてこの時代の技術でも遺伝子の謎は解けてない以上、望まない外見の子供も出来るわけで。なまじ望みどおりにデザインできるから望まない外見の子供は捨ててしまう。

 そういったいらん子はどうなるのだろうか、ということが語られるお話。
 
 地味すぎて本編では使えない設定だろうけどこういうのは面白い。
 というか、設定の吉野弘幸さんが巻末で「南アメリカ独立戦争とかこういったコーディーの話とか色々作ってるんだけど監督には使ってもらえない」という内幕が語られたり。

 やはりこういうのはいいなぁ。「生まれたときから親すらも自分を必要としない。故にたった一人の自分を必要としてくれる、世界のどこかにいるかもしれない人を探す」ために彷徨うというのは。
 ある意味望まれ子であるキラやシンなどに対するアンチテーゼ的なキャラが多いのう。アストレイは。